どうも、ポータブル電源のコンシェルジュをしているポタブルンです。
今回は、よく頂く質問の1つ「大容量の1000Whか2000Whどっちを選べば良いのか?」について記事を制作しました。
使うシーンによって、おすすめできる容量が異なりますので、車中泊、キャンプ、防災、節電対策など、利用シーンに合わせて選び方を解説していきます。
本記事の目次です
- ポータブル電源の容量の知識
- 大容量の選び方
- 容量によってできること
- シーン別の評価
- 容量別でコスパ最強の2台
- まとめ
毎度ですが、忖度なしで比較していきます。
筆者が愛用しているポータブル電源は、512WhのRIVER 2 Max、1024WhのDELTA 2、2048WhのDELTA 2 Maxです。
ポータブル電源の選び方の知識
- ポータブル電源の容量クラス分け
- DC→AC変換ロス
- 表示容量の100%は使用できない
- 温度と放電量や劣化の関係性
ポータブル電源の容量クラス
当サイトでは、ポータブル電源の容量を5つのクラスに分類しています。
- 299Wh未満を最小容量
- 300Wh〜599Whまでを小容量
- 600Wh〜999Whまでを中容量
- 1000Wh〜1999Whまでを大容量
- 2000Wh以上を超大容量
今回は、1000Wh以上の大容量と2000Wh以上の超大容量の選び方に重点を置いて話します。
DC→AC変換ロスについて
続いて、DC-AC変換ロスについて
ポータブル電源の電力は、DC(直流)で蓄電される為、AC(交流)を使用する場合、変換ロスが2割程度発生します。
1000Wh以上のポータブル電源を使う場合、USBなどのDC出力以外に、家電をAC出力で使用する機会が多い為、変換ロスを考えた上で容量選びが重量になります。
表示容量の100%は使用できない
表示している容量の100%は使用できません。
ポータブル電源は、1000Whなど容量が表記されていますが、変換ロスを計算すると、75%~90%ほどの容量になります。
例えば、変換効率が75%と90%の1000Whのポータブル電源の場合、実際に利用できる容量は、750Whと900Whになり150Whほど差が生まれます。
温度と放電量や劣化の関係性
また、使用環境の温度によっても、放電量が増減したり、バッテリー劣化の原因になる為、余裕を持った容量選びが重要です。
実際に使用したい家電の消費電力や使用時間を計算して、消費電力を出した場合、必要な容量クラスの1つ上のクラスや、容量を拡張できる機種を購入することで、容量不足を回避できます。
購入者の声で、容量が足りなかった、想像以上に電力消費するなどの声があります。
ポータブル電源の容量の選び方
では、1000Whと2000Whの選び方を解説していきます。
僕は、ポータブル電源をたくさん持っていますが、特に3つの容量クラスを使い分けしています。
- 500Whは、ネット環境(スターリンク)のUPSやワーケーション
- 1000Whは、過ごしやすい季節(秋、春)の車中泊キャンプ
- 2000Whは、長期間の車中泊旅、暑さ寒さ対策、備え、節電として利用しています。
実際に使用しているポータブル電源は、512WhのRIVER 2 Max、1024WhのDELTA 2、2048WhのDELTA 2 Maxです。
購入相談で多い質問
1000Wh、2000Whクラスのポータブル電源の購入相談で特に多いのは、車中泊やキャンプなど持ち出し用途か、停電や節電対策などの自宅での利用かに分かれてきます。
持ち出し用途だとポータブル性、サイズや重量が特に重要になってくる為、容量よりポータブル性を重視して、500Wh以上、1000Whクラスをおすすめします。
停電や節電対策など、自宅利用を考える場合は、容量を重視した1000Wh以上、2000Wh以上のポータブル電源をおすすめします。
容量によってできること
では、1000Whと2000Whでは、どんなことができるのか?具体的な使用シーンを見ていきます。
2人での車中泊を想定しています。
例えば、車中泊やキャンプで1泊、電気ケトルで2お湯を沸かし、コーヒー、カップ麺を作ったり、IH調理器で500Wで30分ほど調理をしたり、サーキュレーターを6時間、iPhone 13を2台充電をしたい場合、合計消費電力は800W程度になり、容量1000Whクラスのポータブル電源で十分まかなえます。
電力が心配なら、お湯を沸かしたり、調理をカセットコンロに置き換えることで、調整できます。
1000Whは、容量とサイズのバランスが良い為、持ち出しメインで使いたい方におすすめです。
2泊した場合、容量1600Whが必要になるので、初めから2000Wh以上のポータブル電源を購入するのもありですが、サイズ、重量がかなり大きくなり、価格も高くなります。1000Whで価格を抑えて、ソーラーパネルの購入費用に当てて、電力を作る仕組みを整えることも重要です。
同じ場所で連泊する場合は、ソーラーパネルを出して日中に充電したり、移動する場合は、小まめに車内のシガーソケットで充電することで、カバーできます。
容量2000Whあると防災や停電時、暑さ寒さ対策で安心
さらに、ポータブル冷蔵庫やポータブルエアコンなど利用したいする場合は、バッテリー付きを購入して、万が一に備えて、2000Wh以上のポータブル電源があると安心。
例えば、EcoFlow Wave2は、EcoFlowのDELTAシリーズと専用DC接続することで、ロスを減らして長時間運転できる仕様になっています。
停電時に家庭用エアコンを使いたい
例えば、購入相談の一つ「停電時、6畳の部屋でエアコンや扇風機を動かしたい」について、単相100V、冷房消費電力710Wの東芝エアコンを使用する場合、1000Whのポータブル電源でも利用可能ですが、真夏、日中に長時間使用を考えると、2000Whクラスが最適だと考えます。
実際に冷房運転時、250〜350W程度でした。
さらに、冷蔵庫、WiFiルーター、テレビ、電子レンジ、ミキサーなど、家庭用家電を複数同時に動かすなら、容量2000Whで出力2000Wあると安心。
節電対策の考え方
節電対策としては、日中にソーラーで充電したり、夜間の電気代が安い時間帯に充電して、日中にポータブル電源から使うの一般的。
節電対策では、蓄電容量が多い2000Wh以上の大容量クラスで、アプリで充電の開始や終了時間の設定できる機種を選ぶ必要があります。
2000Whは、容量に特化した分、持ち運びは向かない為、家での利用や、大型のキャンピングカーに積んでの利用に向いています。
使用シーン別の評価
では、1024WhのDELTA2と2048WhのDELTA 2 Maxを2人家族で利用した場合のシーン別で評価をしていきます。
まず、日常的に節電対策として使う場合は、DELTA 2 Maxがおすすめです。
理由としては、2048Whから最大6144Whまで増量できることと、アプリで充電開始と終了時間の設定やソーラーとAC充電を併用した場合、ソーラーからの充電を優先する為、クリーンな電力を効率的に作り出すことができます。
続いて、防災・停電対策として、DELTA 2とDELTA 2 Max共におすすめできますが、暑さ、寒さ対策を考慮した場合や、長時間停電が続いた場合、容量1000Whだと不安がある為、DELTA 2 Maxの方がおすすめできます。
DELTA 2でも容量拡張することで、2048Whまで増量可能なので最悪を想定した場合、どのくらいまで増量できるといいか?を考える必要があります。
日常的に節電対策をしつつ、防災停電時の備えとして購入するならDELTA 2 Maxがおすすめ。
続いて、車中泊で1,2泊程度なら、ポータブル性に優れるDELTA 2がおすすめです。車内で電気ケトル、IH調理器、サーキュレーター、スマホやカメラ、LEDランタンの充電ができて、走行時にはシガーソケットで充電することで、連泊も乗り越えることができます。
またキャンプなどのアウトドアで車から積み下ろしをする利用にもDELTA 2が向いています。
DELTA 2 Maxは、23.5kgほどあるので、とても重く男性の僕でも、腰を痛めないか不安です。
車中泊キャンプやアウトドアで家から持ち出して使いたい方には、DELTA 2がおすすめです。
ソロ車中泊キャンプで、家電を使用しない場合は、1000Wh未満のEcoFlow RIVER 2シリーズのMaxやProでも十分に利用可能です。
ワーケーションで景色の良い場所に車で行き、景色を眺めながらノートパソコンやスターリンクをポータブル電源に接続しながら仕事をしていますが、日帰りなら512WhのRIVER 2 Maxでも十分でした。
選んで間違いない大容量ポータブル電源2台
では、1000Whと2000Whで性能バランスが良く、生涯容量やコスパに優れる2台を比較していきます。
- 大容量1000Whクラスでは、1024WhのDELTA 2、平均評価4.3
- 超大容量2000Whクラスでは、2048WhのDELTA 2 Max、平均評価4.5
出力は、DELTA 2が1900W、DELTA 2 Maxが2400Wまで
DELTA 2は、1000Whクラスでありながら、1900Wまで対応できます
容量の拡張も可能で、DELTA 2は、2048Whまで増量。DELTA 2 Maxは、6144Whまで増量可能です。
サイズ重量は、DELTA2が3片合計892mmで重量12kg、DELTA 2 Maxの3片合計が1044mmで重量23.5kg
DELTA 2 Maxは、容量が2倍なだけあって、かなり大きく重い。
2機種ともEcoFlowの最新機種であり、リン酸鉄を搭載していることから、安全性やサイクル寿命に優れ、また充電性能も高くあらゆるシーンで使いやすいです。
EcoFlowアプリで2機種とも設定やモニタリングが可能で、DELTA 2 Maxは、更に節電対策として、充電の開始・終了の時間設定などをして自動化も可能です。
価格差は、セール価格で87,200円ほど。費用対容量は、DELTA 2 Maxが105円でかなりコスパが良く、生涯容量は614万4千Wh、DELTA 2の倍。
まとめ
「1000Whと2000Whどっちを選べば良いのか?」について、様々な視点で解説してきました。
- 持ち出しメインでポータブル性を重視したい場合は、1024WhのDELTA 2。
- 日常的な節電対策から防災停電対策として、家で使う場合は、2048WhのDELTA 2 Max。
ですが、日常的な節電対策としての利用はせず、防災停電対策と車中泊キャンプでの利用を考えていて、価格を抑えたい!という声も多く、その場合は、本体の価格を抑えた、DELTA 2とソーラーパネル220Wを購入するという提案もしています。
本体の容量が1024Whでも、ソーラーパネルで効率的に充電することで、容量不足が補えます。
2000Wh以上の超大容量は、容量を大幅に拡張できる仕様になっていたり、節電対策として細かな設定ができたりするので、節電対策として利用したい方に強くおすすめします。
それ以外で、価格を押させて、防災からアウトドアまでバランス良く使いたい場合は、1000Whクラスをおすすめします。