ついに、世界最大手のDJIがポータブル電源市場に参入してきました!
個人的に、すごくワクワクしていましたっ!
ポータブル電源のオタクとして、DJIに「ぜひポータブル電源を忖度なしで紹介させてください!」とご連絡しました!
今回は、DJIの最新ポータブル電源、Power 500とPower 1000の2機種を最速レビュー・分かりやすく徹底解説していきます。
今回、特に驚いたのは、家庭用冷蔵庫よりも静かな25dB程度なので、静かなポータブル電源を探している方、必見です。
従来のポータブル電源は、充電や使用時にファンの音がうるさい機種が多く、ストレスになります。
僕は、何台も買って後悔してきたので、皆さんには、そんな後悔はしてほしくないです。
しかも、Power 1000は専用ケースから出すことなく利用できたり、コード類も収納できて、さすがDJIと言える斬新で望んでいた設計のポータブル電源です。
とはいえ、性能はどうなのか?メリット・デメリット、忖度なしでレビューしていきます。
ドローンで有名な「DJI」について
まずはDJIについて、
2006年に設立、現在では、中国のシリコンバレーと言われる深センに本社があり、
アメリカ、ドイツ、日本、北京、上海、香港まで拠点を拡大し、ドローン市場で世界シェアの7割を獲得しています。
また、ドローンだけでなく、アクションカメラやポケットジンバルカメラなども、世界シェアを獲得していて、映像クリエイターに必須なツールとなっています。
僕は、DJI Mini 3 ProやOsmo Pocket 3、DJI Mic 2などDJI製品をいくつか持っています。
特に気に入っているのは「Osmo Pocket 3」このサイズで、1インチセンサーを搭載していて、縦動画も横動画も撮れるので、Vlog撮影に愛用しています。
DJI Power 1000とPower 500の外観スペック
では早速、外観とスペックを見ていきます。
左にあるのがDJI Power 1000、右にあるのがDJI Power 500。
マットブラックとグレーの外観がDJIドローンをイメージさせ、男心をくすぐります。
かっこいいですよね。触り心地もよく、さすがDJIです。
耐荷重100kgの高強度設計
構造面では、耐荷重100kgの高強度設計のため、上に立っても座っても大丈夫です。
とは言えっても、あえて乗りたくはないので、愛犬のラテくんに乗ってもらいました。
仮にラテくんが100kgでも大丈夫です!
液晶やボタンは、目新しデザイン
液晶やボタンは、従来のよくあるポータブル電源とは異なり、目新しいデザインです。
ボタンの配置を斜めにすることで、車に詰んだり保管時に、荷物によって勝手に押されないように設計されています。
液晶は、左に残量、右の上下で入出力を分けていて、無駄のないシンプルなデザインです。
DJI Power 1000とPower 500のスペック
スペックは、DJI Power 1000が容量1024Wh、DJI Power 500が容量512Wh。
共に、安全性の高いリン酸鉄リチウムイオン電池搭載のサイクル寿命3,000回以上。
動作温度-10℃~45℃。
出力は、定格1800W、定格800W。
また、バッテリー残量が20%以上の時限定で、出力2000W、1000Wまで、それぞれ対応できます。
よくある電圧リフト機能のように、電圧を下げる仕組みじゃないので、利用する家電を気にする必要がないのがいいですよね。
出力ポートは、ACとUSBは、2機種とも同じです。
AC2口、USB-C2口、USB-A2口。
DJI Power 1000のUSB-Cは、最大140W、
DJI Power 500のUSB-Cは、最大100W、
USB-Aはともに最大24Wです。
SDCポートは、Power 1000が2口あり、SDCとSDC Lite
Power 500は、SDC Lite1口あります。
シガーソケット出力がない
シガーソケット出力ポートがないので、
他のポータブル電源のUSBポートが少ない時に、拡張で使っている、このようなカーチャージャーが使えません。
SDCポートにシガーソケットへ変換する専用コードが販売されています。
AC充電速度調整は2段階
AC充電は、Power 1000が1200Wと600Wに簡単に切り替えできます。
Power 500は、540Wと270Wに切り替えできます。
共に、急速充電で満充電まで、約70分です。
アプリ使わずに、AC入力値を切り替えられるのは、あいがたい。
DJI Power 1000のUSB-Cは140Wの高出力設計
DJI Power 1000のUSB-Cの140Wは、数年後のデジタル製品に合わせた先を見据えた設計になっています。
現状、一般的なUSB-Cは、高くて100W。
それよりも高い出力を出したい場合は、ACにアダプターをさして充電する必要があり、AC→DC変換ロスが発生してしまいます。
さらに、USB-Cの電源効率がよく、
同容量帯の従来品では、16インチのMacBook Porは5~6回充電でき、1回あたりの充電で174Wh消費しますが、
DJI Power 1000の場合は、8~9回充電できて、1回あたり122Wh消費で、かなり効率をあげているそうです。約3回ほど多く充電できる計算です。
地味な部分ですが、DJIはクリエイターに常に最高なパフォーマンスを提供するツール開発に力を入れている為、MacBookなどを使うクリエイターにとって、とても良いポータブル電源だと思います。
サイズ
サイズは、L448mm、W225mm、H230mmで、重量約13kg。
L305mm、W207mm、H177mmで重量約7.3kgです。
動作音は、30dB以下でとても静か
動作音は、23~28dB、20~26dBで、とても静かです。
30dBを下回るポータブル電源、あまりないので、DJI Powerシリーズの2機種はとても静かなことが分かります。(デシベル計測器)
ソーラー充電は、400W×2口、300Wです。
AC出力テスト
では、AC出力テストを行います。
電池残量100%の状態でテストを行うので、DJI Power 1000は、2000Wまで、DJI Power 500は、1000Wまで対応可能です。
電池残量20%以下では、DJI Power 1000は、1800W。DJI Power 500は、800Wまでとなります。
DJI Power 1000は、1200Wの電気ケトルとIH調理器を2台同時に動かし、お湯を沸かしていきます。
DJI Power 500では、1200Wの電気ケトルとIH調理器を順番に動かしていきます。
DJI Power 1000のAC出力テスト
まずは、DJI Power 1000の結果、、、
問題なく動作しました。電気ケトルで先に沸騰して、その後、IHでも沸騰しました。
DJI Power 500のAC出力テスト
続いて、DJI Power 500の結果、、、
電気ケトルは、定格1200Wの為、オーバーロードで止まってしまいました。
IH調理器は、問題なく沸騰しました。
騒音テスト:30dB以下なのか?
続いて、動作音のテストを出力と充電でそれぞれしていきます。
スペック情報では、DJI Power 1000が出力時28dB未満、充電時23dB程度。
DJI Power 500が出力時26dB未満、充電時20db程度で、
従来のポータブル電源よりも、静かです。
実際に、どうなのか?確認していきます。
アップルウォッチの騒音計測は、30dB以上から計測できるので、スペック通り静音なら、計測ができない結果となります。
DJI Power 1000の騒音テスト
まず、DJI Power 1000の出力時は、30dB以下で計測できませんでした。
充電時も、30dB以下でした。
スペック通り、静かなことが分かります。
DJI Power 500の騒音テスト
続いて、DJI Power 500の出力と充電時も、30dB以下でした。
こちらも、スペック通り、静かなことが分かります。
DJI Powerの2機が静かな理由は、他のブランドのポータブル電源よりもファンが大きく、ファンの速度を厳密に制御し、優れた放熱性にあるそうです。
これなら車中泊でも、快適になることができます!
実容量テスト
続いて、実容量テストを行います。
ポータブル電源の容量は、実際には、放電深度と変換効率ロスが発生するため、大体80%程度の実容量となります。
目安80%で計算した場合は、Power 1000が819Wh、Power 500が409Whです。この実容量がどの程度なのか、テストしていきます。
容量計測のため、スイッチボットプラグミニをハブにして計測していきます。
DJI Power 1000の実容量テスト
DJI Power 1000は、810Whなので、79.1%でした。
DJI Power 500の実容量テスト
DJI Power 500は、410Whなので、80.1%でした。
実容量テストの結果まとめ
2機の実容量の結果です。
Power 1000の放電深度+変換ロスが79.1%で、Power 500の変換ロスが80.1%で、共に一般的なポータブル電源と同等なことが分かりました。
放電深度が高すぎると、実容量は増えますが、満充電時の長期保管で劣化しやすくなるので、平均値の80%程度が理想だと考えます。
AC充電速度テスト
続いて、AC充電速度のテストを行います。
今回は、急速充電のみ、計測していきます。
それぞれ急速充電、約70分で満充電できるそうなので、確認していきます。
DJI Power 1000のAC充電速度テスト
まずは、DJI Power 1000の計測です。
結果は、69分01秒でした。
内部が温まっていると、保護のため600Wまで下り、充電時間が伸びました。2度目は、70分以上かかりました。
バッテリーの保護を優先してくれるのは、良い設計だと思います。
DJI Power 500のAC充電速度テスト
続いて、DJI Power 500の計測です。
結果は、71分12秒でした。
共に、問題なく急速充電できました!
UPS(無停電電源装置)テスト
DJI Power 1000 / Power 500 共にUPS 20msなので、デスクトップパソコンのデータ損傷を防いだり、WiFiルーター、水槽のポンプなど停電時に電力供給を止めたくない家電をつなぐことで、継続的に稼動することができます。
DJI Power 1000のUPSテスト
今回は、UPSが働いているのか?のテストで、デスクトップがちらつかないか?を見ていきます。
まずは、DJI Power 1000、3,2,1、問題なくUPSが働きました。
DJI Power 500のUPSテスト
続いて、DJI Power 500、3,2,1、問題なくUPSが働きました。
共に、問題なくUPS対応していることが分かりました。
ソーラー充電について
続いて、ソーラー充電について、
DJI Powerは、SDCポートにソーラーパネル専用のアダプターを接続し、XT60ポートを拡張し、ソーラーパネルを接続する仕組みです。
その為、ソーラーパネルとは別に、アダプターの購入が必要になります。
DJI Power 1000は、400W×2口なので、合計800Wで効率的に充電できます。
DJI Power 1000をソーラー充電している様子
DJI Power 1000に、専用アダプターを接続し、ソーラーパネルを繋いでみます。
専用アダプターは、ポータブル電源のここに取り付けることができるので、コードがごちゃついたりせず、スマートにまとまります。
このアダプターには、XT60ポートが3つあるので、2つアダプターを繋ぐことで、最大6枚、ソーラーパネルを接続できます。
車で充電:カーチャージャー
車のシガーソケットから充電する場合は、カーチャージャー専用のアダプターを使います。
ちなみに、12V、24V、共に対応しています。
どれだけ繋げるか?
続いて、どれだけ繋げるのか?を確認していきます。
ACとUSBのポート数は、2機とも同じなので、Power 1000に色々と繋いでいきます。
実際に、車中泊で使うことを想定して、車内で使ってみます。
USB-Cには、MacBook AirとiPad Pro。
USB-Aには、Osmo Pocket 3とスマホ。
ACは、電気ケトルとサーキュレーター。
ACに延長タコ足を繋ぐことで、ポートを増やすことも可能です。
SDCポートに専用アダプターを繋ぐことで、ドローンのMavic 3、Air 3、Inspire(インスパイア) 3のバッテリーなどを高速で充電できます。
僕が持っているDJI Mini 3 Proの専用アダプターは発売されていないため、SDCポートから充電することができません。
メリットとデメリット
では1週間、使って、みえてきたメリットとデメリットを解説します。
どんな製品にも、デメリットもあります。
メリット
まずは、メリット
ドローンユーザーじゃなくても、選択枠になる性能の高さ。
とても静かで、車中泊に最適。
電力リフトを使わずとも、出力が高い。
USB-Cの出力の高さと効率の良さで、デバイスの充電が多少多くできる。
デザイン性と耐久性の高さで、アウトドア好きな男性や撮影をするクリエイター特におすすめ
デメリット
続いて、デメリット
アプリなし、シガーソケット出力なし。
ドローン持っていない場合、ドローン用の充電ポートが無駄。
AC出力ポートが同容量ライバルと比較して少ない。延長やタコ足で解決できます。
人によっては、恩恵が少ないかもしれません。
まとめ
以上で、DJI Power 1000とPower 500のレビューをしてきました!
必要最低限の機能でとてもシンプル。そして、動作音がとても静か。
出力スペックは、ライバルと比較しても、引けを取らない。
個人的に、電力リフトを使わない仕様が気に入りました!
クリエイター以外の方にも、使い方によって、おすすめできるポータブル電源だと思います。
どちらを選ぶか?
DJI Power 1000は、容量が多いので、ソロでは数日間の車中泊キャンプに対応できます。
また、出力2000Wまでの家電が利用できるので、出先で調理家電を使って料理をしたい方にもおすすめですし、非常時にも頼りになる一台です。
Power 500は、撮影機材やデバイスの充電ができれば問題ない!という方におすすめで、日帰り~1泊程度のアウトドアに最適です。
日常的なUPSとして使うことも可能なので、映像クリエイターがデスクトップパソコンで作業している時の、万が一の停電などにも、対応できます。