ついに、BLUETTIからIP65防水防塵シリーズの大容量版「AC240」が発売します!
僕は、ポータブル電源、5回ほど水に濡れて壊れたことがあります。
今回紹介する、AC240は、水や虫の侵入を防ぎ、取り外して洗浄も可能です。
近年、寿命が長くなっているポータブル電源ですが、濡れて故障してしまったという声が意外に多い。
日常から緊急時、アウトドアなど幅広くニーズが高まっているポータブル電源だからこそ、IP65あることで、故障のリスクを回避できると思います。
では、そんなAC240、ぶっちゃけどうなのか?買いか?忖度なしでレビューしていきます!
開封とスペック紹介
まず、開封中にスペックをみていきます。
性能スペック
容量1536Wh、リン酸鉄リチウムイオン電池搭載、サイクル3500回以上
AC出力100V/20Aで2000Wまで、電力リフトで3000Wまで対応可能
USBは、USB-A2口18W、USB-C2口100W、
RV出力、12VDC/30A、最大360W、DCシガーソケット1口12V/10A、120W
同時充放電パススルー対応、UPS無停電電源装置対応でわずか15msクラス最速
AC充電2000W、ソーラー充電1200W
サイズ、約419×293×409mm、重量約33kg
保証6年、AI BMSシステム搭載、アプリ(WiFi、Bluetooth対応)
動作音が静かで静音モードで騒音レベル45dB
容量拡張可能で、1,536Wh~10,136Whまで自由に増量できます。
付属品
本体、説明書、保証書、充電ケーブル類
BLUETTI AC240外観
では、ポータブル電源の外観を見ていきます。
正面
まず正面には、出力ポートと、液晶がまとまっています。
防水防塵の為、全てのポートにカバーがついています。
長期保管するときに、カバーがないとホコリや虫があちこち侵入するので、カバーはとてもありがたいです。
ACポート2口で少ないですが、延長タコ脚で容易に増やすことができるので、問題ありません。
USBは、A2口、C2口。シガーソケット1口。
ポート数はそこまで多くないですが、最低限シンプルです。
USB口を増やしたい場合は、シガーソケット口に変換ソケットを接続することで容易に増やすことができます。
それぞれのポート近くに分かりやすくON,OFFボタンが設置されているので、直感的に操作できます。
BLUETTI製品すべてに言えることですが、液晶の見やすさ、操作のしやすさは抜群です。
側面
続いて、側面を見ていきます。
充電ポートや拡張バッテリーを接続するポートがあります。
独立したエアダクトがここにあり、中に冷却フィンが突き出ています。
もし、この中に砂が入っても、蓋を開けて、洗浄することもできます。
BLUETTI について
BLUETTIは、最も早く安全性の高いリン酸鉄を採用したブランドであり、2013年創業で、業界で最も古いメーカーとなります。
自社で研究開発、生産体制を整えていて、OEMポータブル電源の製造なども行っている為、常に業界のトレンドを作っています。
IP65:防水テスト
AC240は、「ポータブル電源史上で最も過酷な条件に耐える」を目標に、開発をした防水防塵対応のポータブル電源です。
IP65とは左側の6は、ちりやほこりの侵入がない完全防塵を表します。
右の5は、あらゆる方向からのシャワーの影響を受けない防水レベルを指します。
防水防塵の構造は、冷却フィンだけを吸気排気口の通路に設置して、他の電池回路には水が入らないように完全に分離しています。
BLUETTIから、IP65対応の400Wh帯のポータブル電源「AC60」は既に発売されていますが、AC240は、大容量帯なので日常から緊急時、アウトドアの全てのシーンで利用できるポータブル電源です。
防水防塵は、屋外での使用だけでなく、保管時のほこりやチリ、虫の侵入を防いだり、利用時に水をこぼしてしまった、ペットがそそをしてしまったという事態も安心です。
ポータブル電源が濡れて故障する声が多い
僕は、約6年間、合計100台以上、ポータブル電源を使ってきましたが、水に濡れてしまった経験は5回ほどありました。
他に視聴者さん、読者さんから頂いた内容では、コーラー、コーヒーをこぼしてしまった。雨で濡れてしまった。ペットがそそをしてしまった。子供がファンの小さい穴に小枝を刺してしまった。雨天時、急いでしまおうと思ったら、地面に落としてしまった、長期保管してたら、ポートの穴にホコリが詰まっていた。など
自分が気をつけていても、家族、ペットが何かアクシデントを起こすことも考えられます。
最悪の場合は、自分が気づかないところで、水やホコリが侵入してしまうことです。
内部の電子部品が錆びたり、故障の原因になり、最悪の場合、熱暴走を起こす可能性もゼロではありません。
基本的な故障の要因は、内部で起こるので、内部への侵入を防ぐことで、故障の原因を大きく減らすことができます。
そんなことを考えると、少し高くてもIP65対応のポータブル電源を選ぶことで、安全安心に使うことができると思います。
AC出力テスト
続いて、AC出力テストを行います。
せっかく拡張バッテリーB210もあるので、繋いでいきます。
最大4台まで、拡張バッテリーを増設でき最大容量10,136Whに拡張できます。もはや家庭用蓄電池レベルですね。
AC240の定格出力が2000Wなので、1000Wを超える家電を2台同時に動かせるのか?テストしていきます。
– IHと電気ケトル
まずは、IH調理器と、電気ケトルの両方でお湯を沸かしていきます。
出力は2,000W前後で、正常に動いています。
– トースターとドライヤー
続いて、トースターとドライヤーを動かします。
出力は1,900W程度で、正常に動いています。
結果として、高出力な家電2台同時に動かすことができました。
しかも、2000W程度で出力し続けても、ファンの音がほとんど聞こえませんでした。とても静かで、素晴らしい。
家庭用の家電も問題なく動かすことができるので、日常的な節電から、緊急時でも、わざわざミニ家電を揃える必要がありません。
またAC240は、電力リフト機能で3000Wまで対応できるので、さらに利用できる幅が広がります。
実容量テスト(放電深度と変換効率ロス)
続いて、実容量の計測をしていきます。
ポータブル電源の表記上の容量から、放電深度と変換ロスを引いた、実際に取り出すことができる容量を実容量としています。
一般的には、80%前後になります。
では、容量計測のため、スイッチボットプラグミニをハブにして、スマホでモニタリング、計測していきます。
結果は、1310Whで、85.2%でした。変換効率が高く、実容量が多いことが分かります。
UPS(無停電電源装置)テスト
AC240のUPSは、高性能でわずか15msです。
停電による、デスクトップPCのデータ損傷を防いだり、エアコンの冷暖房、水槽のポンプなど、継続的に動かす必要がある家電に繋ぐことで、稼働し続けることができます。
今回は、デスクトップ液晶がチラツカないか確認していきます。
停電を想定して、充電コードを抜きます。
では、抜きます。3,2,1、、、問題なくUPSが働きました。
AC240は、パススルー対応なので、普段からこのように繋いでおくことで、緊急時に満充電の状態で使うことができます。
備えとして、倉庫で保管しておくと、自然放電で徐々に容量が減っていき、定期的なメンテナンス、充放電が必要になり、面倒です。
ぜひ、家になる家電に繋いで、普段から使ってみてください。
デスク周りの機器を全て繋ぐ
続いて、AC240を普段使いすることを考えて、デスク周りの機器を全て繋いでみます。
ノートPC、モニター、iPad、スマホ、任天堂スイッチ、カメラとドローンのバッテリー、スターリンクを繋いでみました。
車中泊・ワーケーションをよくするので、デスク周りの機器は、全て車に積んでこのように利用しています。
今日は雨なので、車に積まず、リビングに設置しました。
今日はあいにくの曇りのなのでソーラー充電できませんが、最大1200W、11~60Vなので、屋根や庭にソーラーパネルを設置することで、かなり効率的な発電が可能です。
BLUETTI アプリでできること
続いて、BLUETTIアプリに繋いで何ができるのか?見ていきます。
まずWiFiか、Bluetooth接続ができます。今回は、Bluetooth接続をします。
製品と接続ができると、リアルタイムのモニタリング画面が表示されます。
右上の歯車アイコンをタップすることで、設定ができます。
まずは、稼働モードでは、UPSや時間優先、SOC設定など行えます。
続いて、充電モードは、標準、静音、高速の3段階あります。
続いて、グリッド自己抵抗モード、電力リフト機能、ECOモード、画面スリープなどがあります。
あとは、バージョンデータ、周波数の切り替え、シリアルナンバーの確認などが行えいます。
シンプルなビジュアルで分かりやすく、豊富な設定があるので、利用シーンに合わせて最適な設定が行えます。
ライバルと比較:BLUETTI AC180TとAC180P
では容量が近い、BLUETTI AC180TとAC180Pの2機種と比較していきます
BLUETTIは、通常シリーズ、容量の多いPシリーズや着脱式バッテリーのTシリーズなどを展開しています。
容量が近いモデルが多く、選ぶのが難しいと思いますので、詳しく比較していきます。
まず、当チャネルでは、ポータブル電源の性能スペック5つの項目を5段階評価して、その平均点を出しています。
1000Wh帯では4以上が、優れているポータブル電源なので、3機種すべて最新スペックです。
それぞれ容量は若干異なりますが、約100Wh程度なので、大きな差ではありません。
容量の拡張方法や最大容量が異なります。
まず、AC240は、最大10,136Whまで増量可能、AC180Tは、着脱式バッテリーなので、スペアを用意することで、抜き差しが必要ですが、無制限に増やすことができます。AC180Pは、拡張バッテリーB300を接続することで、4,512Whまで増量できます。
自宅での節電から防災時のことを考えると、AC240が最適。車中泊キャンプでの利用を考えるなら、最もコンパクトなAC180Tもしくは、着脱式でポータブル冷蔵庫と汎用性あるAC180Tがおすすめです。
出力性能は、AC240が2000Wと他2機種より200Wほど多い。自宅で利用することを考えると、AC240がベスト、車中泊キャンプでは、高出力家電を同時に動かす機会がほとんどないため、残り2機種でも十分です。
サイズ重量は、AC180Pが最もコンパクトです。AC180Tは、着脱式なので、バッテリーを抜き差しすることで、重さが分散して、積み下ろしが容易になります。
ソーラー充電性能は、AC240が圧倒的に高く1200Wです。自宅でソーラーパネルを常設する場合は、AC240がとても活かせて、節電対策にもつながります。
残り2機種のソーラー性能は500Wなので、車中泊キャンプでの折りたたみソーラー、車のルーフに常設するタイプなどが最適です。
動作音は、3機種とも静かです。どれも最新機種なので、動作音のフィードバックを改善しています。
価格は、AC240は動画制作時不明、概要欄から確認できます。AC180Tは、海外クラウドファンディング「indegogo」のセール価格を日本円にした場合の価格です。AC180Pは、日本円の公式サイト上の価格です。
IP65対応ということで、同容量のポータブル電源よりも、当然価格は高いでしょう。
メリットとデメリット
では、AC240を使ってみえてきた、メリットとデメリットを解説します。
もちろん、デメリットもあります!
BLUETTI AC240のメリット
メリットは、AC240の特徴であるIP65防水防塵対応で、ポータブル電源の故障の原因になるほとんどのリスクを回避できること。
水、ホコリ、チリ、虫の侵入を防ぎ、内部故障の原因を防ぐことができます。
屋外での利用だけでなく、長期保管や、自宅で利用していても、水の心配はなくても、ホコリや虫などの侵入リスクがあるので、10年程度使うことを考えると、IP65は、理想的で大きなメリットだと感じます。
BLUETTIアプリの設定項目の豊富さ、ソーラー充電入力の高さで、節電からオフグリッドを実現しやすい。これから夏に向けて、家庭の消費電力が増えてきます。完全なオフグリッドは難しいですが、短期的な停電や、小さな節電を始めやすい。最低限で高性能なポータブル電源だと思います。
BLUETTI AC240のデメリット
同容量クラスと比べたときに、価格が高いこと。
屋外での利用を考えない場合は、恩恵を感じられないかも。
長期保管時、袋に入れてホコリの侵入を防いだり、日常的に使う場合は、こまめな掃除で対策も可能なので、絶対にIP65が必要という訳ではない。
まとめ
以上で、BLUETTI AC240を徹底解説、レビューしてきました。
防水防塵のポータブル電源は、まだまだ少なく、価格も高いことから利用者が少ないですが、過去たくさんのポータブル電源を使ってきた経験や、故障原因の声を聞くと、安心安全の対策の1つとして、必要な性能だと感じました。